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バンクーバー島から    見たり聴いたり

トロント生活40余年の後に西海岸ブリティッシュ・コロンビア州の首都ビクトリア市に国内移住。新たな街からの生のニュースをバンクーバー発行の日本語誌「バンクーバー新報」に2017年より新連載。
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カナダ建国150周年

 

 

 

 

周知の通り今年はカナダ建国150周年である。

 

 首都オタワや文化の中心地であるトロントでは、町を挙げて創意工夫を凝らした数々の催し物が用意されており、一年を通して次々と賑やかに開催される予定である。もちろん大都市に限らず、至る所で関連行事が繰り広げられるが、そのための予算は中央政府と地方自治体から出ている。

 

 行事は多義に渡っており、アンテナを張っているとビクトリアでも興味あるプログラムが幾つも用意されているのが分かる。

 

 今月初旬Inter-Cultural Associationと呼ばれる行政機関が開催した「I’ve not always been Canadian」もプロジェクトの一つで、私は大変に興味を持って参加した。

 

Victoria 市内のある教会の建物の地下にあるoffice。最近はシリア難民の姿が目立つ。

Victoria市民は温かくうけいれるのだが、仕事がた易くは見つからないのが難点であると言われる

 

 移民としてカナダに来た市井の人々の声を救い上げようというのが、イベントの趣旨である。だが面白いのは「この大陸に昔から住む先住民以外は、当国で生まれようが、外国から移り住もうが元をただせばすべてが移民」という視点を運営委員の人達が持っていることだ。そのため「カナダ人」として生を受けた人たちにも今回は門戸を開いてのイベントであった。

 

 集まった人数はグループとしてまとめ易い30人ほどで、高校生からシニアまでと年齢層も幅広く、半年前にビクトリアに到着した人から半世紀以上も住んでる人までと色々。性別では男性が30%程であった。

 

 こうしたイベントを遂行するには必ず一定の決まりがあるが、ここでも相手の意見を賛成・不賛成にかかわらず尊重し寛容であること。また中傷を含む個人的な悪口などを言わない事などが前もって言い渡された。

 

 プログラムは椅子に座って意見交換をするのみでなく、時には全員が立ち上がり、混ざり合うことで出席者との横の繋がりを持った。パントマイム形式のパーフォーマンスーマンスを披露したり、また小さなグループに別れてテーマに沿って意見を出し合うこともする。

 

 どれも興味深い内容で、特に個々の移民体験談には心打たれるものが多く、それぞれが苦闘しながら新たな国に溶け込む努力をしていることに感銘を受けた。

 

 そして最後に出されたテーマは:

  1. 自分をカナダ人だと思える時は?  
  2. 自分をカナダ人だと思えない時?
  3. 自分をカナダ人と自覚した時は?

などの質問で、壁に貼られた紙に自分の思いを自由に書き込むことが出来る。

 興味深い答えを幾つか拾うと:

  1. 人種の違う人、異なった宗教を信じる人、普通の概念の性別に当てはまらない人に出会った時。鼻毛が凍る時。ホッケイを観に行った時。
  2. 沢山の失業者がいる中、会社のCEOがミリオンものお金を稼いでいると聞く時。ホッケイが好きになれないと自覚した時。
  3. カナダのパスポートを得た時。選挙が出来た時。“Eh”と普通に言えるようになった時。

 このイベントには重ねての会合があるのだが、すべてのまとめは1123日に市内のRoyal BC Museumで発表される予定である。

 

 それにしてもこうした地道な活動を通して、移民の国の移民たちに更なる思いを寄せようとする公共機関の試みには敬服する。と同時に、隣国のツイッター大領の顔が折々に浮かんだのが私一人ではなかったのが分かったのも興味深かった。

   

 

 

 

  

 

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