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西海岸から見たり聴いたり

トロント生活40余年の後に西海岸ブリティッシュ・コロン
ビア州の首都ビクトリアに国内移住。新たな街からの生の
ニュースをトロントの日本語誌「bits」に新連載。
英国王室の若いカップル カナダ・ビクトリア市を訪問

すでに一か月以上も前のことになるが、英国の若きローヤルカップルが幼児二人を連れてビクトリア市を始めとするカナダの西海岸地域を訪れたのは9月末のことであった。

 

R Visit

 

子供連れで外国を訪問するのは初めてとのことで、当地ビクトリアのフィーバー振りは大変なものであた。

 

R Visit

 

当然ながら新聞は毎日 「Royal Visit」の記事で持ち切り

 

R Visit

 

勿論このニュースはカナダだけに留まらず、日本でも即ニュースになったとのことで、東京の友人からは「見に行った?」「写真と同じに素敵なカップル?」などのメールが舞い込んだ。

 

残念ながら当日のビクトリアは、雲一つない「カナダ晴れ」ではなかったものの、夕方まで何とかお天気を持ち越すことが出来た。

 

専用機から降り立ったカップルは、写真を見ただけでも、予想にたがわず「良きパパ/ママ振り」を地で言った感じではあった。だがケイト妃が下の娘を腕に抱き、あの高いハイヒールで手すりに摑まることもなくタラップを降りる姿には、ヒヤヒヤとした人は多かったのではなかろうか。

 

私は熱心な「皇室ワッチャー」ではないので分からないが、公の場でウィリアム王子が下の子供を抱き、上の子供(ジョージ王子)の手を引く姿というものを見たことがない気がするが、時にはそんな場面もあるのだろうか。

 

これが欧米の普通の家庭なら、力のある父親が子を抱っこするのは当たり前と思えるのだが・・・。

 

まあそんなことはさて置き、ご夫婦の一般人への最初のお出ましはビクトリア州議事堂前の広場だったが、当然ながら厚い人垣で埋め尽くされた。

 

R Visit

人人人・・・で、とても目に見える所には行けない

 

早い人は当日の夜明けから、レッドカーペットの敷かれた両側に陣取り、コーヒー、サンドイッチ、スナックを用意して、12時間以上も待ったとか。西海岸周辺の町々からはもちろん、アメリカのシアトルや遠くはコロラド州のデンバー辺りからわざわざ来た人たちもいたという。

 

R Visit

何処もここも警官だらけ

 

 

R Visit

おやおや、慌ててポップコーンを議事堂近くの道にばらまいてしまった!

でもポリス二人は怒るでもなく笑って見守っていた。

 

ここでちょっと斜めに構え、「そんなにも二人を見たいかね・・・」などと皮肉っぽいことを言ってはいけない!自分の目でその姿を見ることなどもう一生涯ないかもしれないとなれば、持参の毛布で暖を取り近くのトイレに通いながら、芝の上で頑張る人がいるのはのも無理からぬこと。それが庶民と言うものである。

 

メディア関係で長いこと仕事をして来た私には、こうした熱狂的なローヤル・ファンがいることなど何も耳新しいことではなく、「たった12時間の待ち時間で済んだの?」なんて思ったものだ。

 

R Visit

「もう待ちくたびれた〜!でももう少しの辛抱だ〜・・・」

 

R Visit

ゲイカップルも仲良く肩寄せ合って待っている

 

にもかかわらず、私自身はどうしたかと言えば、二人の州議事堂到着予定が5時ごろなら「まあ、必ず遅れるから、一時間も前に行けばいいだろう」などと高を括って4時ごろにノコノコトと現場に行ってみた。

 

原稿を書く予定があったため、その雰囲気や熱気を感じながら待っている人に少しインタビューでもしようと思ったのだ。

 

また広場には巨大スクリーンが設置され二人の姿を追うため、遠くからでも州議事堂の前でどんな儀式何が行われているか理解出来るとの情報を信用したのである。

 

ところがである!

 

現場に行ってみて驚いたのは、人垣は当然予想していたものの、設置されたスクリーンはまことに小さく、しかもレッドカーペットの片側に一か所しかないのである。

 

R Visit

レッドカーペットのそばに行けない人はこれで我慢を・・・

 

運悪く私はその反対側にいたため、「な〜に、これ!?」と言った思いを感じずにいられなかった。

 

とは言え、レッドカーペットを歩く背の高いウィリアム王子の頭のてっぺんだけは、かろうじて人垣の間から見ることが出来た。識別がた易すかった理由は読者のご想像にお任せしよう。

 

それでも一連の式次第を見届け車に戻ったら、「駐車違反」の紙が降り出した小雨に濡れてバンパーに挟まっているではないか!何と$60.00とのこと!

 

 

誰のせいでもない自分の過失ではあるが、他に持って行きようのない不満が渦巻いたことは言うまでもない。ショック

 

後日市庁舎で「異議申し立て」の申請用紙に、道路の交通規制のため違反をしなければならなかった理由を長々と書いて提出したが、さて、判事はどう判断するだろうか。

 

R Visit

宿泊先のBC州総督の館であるGovernment Houseの準備の記事から、ダイアナ妃の過去の記事、そして当然ながらケイト妃のファッション迄連日新聞を飾った

 

〜*〜*〜

 

11月25日(金)後日記:

 

駐車違反をし、それに対する異議申し立てをしてから2ヶ月ほどの月日が経過している。その後「結局、異議申し立ては通ったのですか?」とblog読者からの質問が来ているため結果をご報告したい。

 

答えは、残念ながら「NO」でした。

どんな理由があれ「駐車違反は駐車違反」と言うことで、$30.00の罰金を払わされた。まあ、誰が悪いわけでもなく、「自身の過失であったわけだから」と自分を納得させて素直に支払い、1件落着となったのである。

気にかけて下さった方、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| - | 07:14 | - | - | - | - |
妊娠中には果物を!

 

産まれてくる子供に親として一番に望むのは、何をさて置いても第一が「健康」であろう。

 

だが無事に産まれると、今度は頭脳明晰、性格良好、容姿端麗・・・等など、親である自分たちの程度をすっかり忘れ、将来に向けての夢は膨らむ。だが親とはそんなもので、洋の東西を問わず全く同じである。

 

さてその頭脳明晰だが、最近妊婦の果物摂取量の多さが、生まれる子供の知能に大きく影響するとの研究が、アルバータ大学で発表され、4月にEバイオ・メディスン誌に掲載された。

 

それによると次のようなことが分かったと言う。

 

今までは、胎児の知能発達に影響を与えるとされる食物は「魚」しかなかったと言われていた。

 

それは魚類に含まれるオメガ3脂肪酸は、脳細胞の膜組織を作るのに必要なためである。

そこで妊婦が多くの魚を摂取すると、生まれた子供に認知機能テストを行った場合、より高い点数を得る傾向にあったと言う。

 

現在までに広く知られているのは、妊娠初期に葉酸(水溶性のビタミンB群の一種で、タンパク質や核酸の合成に働いて、細胞の生産、再生を助け体の発育を促す)の接種が不足すると胎児の神経管に影響が出ることや、反面、鉄分やヨウ素を十分に摂取することが、胎児の脳の発育に必要であることは分かっていた。

 

だが、妊婦の栄養摂津が、生まれてくる子供の知能にどれ程の影響に与えるかに関しての研究はあまりなかったとか。

 

そのため研究班は、0812年にかけて妊婦3600人を対象に、食事の内容、カロリー、栄養のバランス、加えて、世帯収入、母親の学歴、ビタミン接種、母乳での育児か否かも調べた。そして子供が一歳になった時点で、妊婦の食事が知能発達に及ぼす影響について調査したのである。

 

結果は、知能の発達レベルと栄養の項目において、果物との関連が目立った。そこでハエを操作して、それが記憶力や嗅覚力にどのような作用を与えるかを研究している同大の科学者に託し更なる調査を継続。

 

種々の方法を組み合わせての実験の結果、親バエがオレンジやトマトジュースを与えられたハエは30%も高い学習能力を見せ、長期的な記憶力では通常の餌を与えれたハエの2倍も高い数値が出た。

 

当然ながら、認知力は他の諸々の条件が複雑に絡む上、果物でも取り過ぎると糖尿病になり、またどんな果物がいいかまだ分からないなど、もっと深い研究が必要と言う。

 

しかし、適量の果物が効果を生むことだけは確かなようだ。

 

 

 

 

| - | 08:16 | - | - | - | - |
今更「刺青」云々なんて話題にもなりませんが・・・

8月中旬 記

 

そう、確かにカナダでは「今更、刺青云々なんて話題にもならない」。そんなことは百も承知である。とりわけここ西海岸では、カナビス・カルチャーと相まって、老若男女、人種の如何にかかわらず、それは見事なボディーアートにお目にかかることが多い。

 

とは言え、日本のヤクザのオア兄さんのような「倶利伽羅紋々(くりからもんもん)」風の模様は未だ見たことがない。半面、顔全体が極彩色で彩られた、まるで中国の京劇のマスクを付けたかに見える人に出会うことがある。

 

そこまでするにはお金も時間も痛さに耐える忍耐も必要だろう。

 

一度好奇心を抑えきれずに「すごい芸術作品を身に着けているのね!どの位の時間がかかるの?」と、おっかなびっくり聞いてみたことがある。「二か月位掛けてやったけど、合計100時間ぐらいかな」との返事。「で、費用は?」には、中年の白人のおじいさんニッコリと笑って「secret」とかわされた。

 

刺青

 

ある調査によると、特に女性の場合は、様々なトラウマから立ち治る一環として刺青をすることがかなりあるという。例えば、性的暴力に遭い心身共に打ちのめされた時、大変なケガ、火傷、手術、自殺未遂、自傷行為などで一命は取り止めたものの傷跡が残っている時・・・。時間を掛け、痛さに正面から向き合う過程で、自己の治癒力を回復し、次の一歩を踏み出す力を得るために刺青をして自身を奮い立たせるのだという。

 

単に「かっこいいから」とのみで刺青をしているばかりではない人もいて、バンクーバーにはそんな客が多く来る刺青パーラーもある。

 

折も折、オリンピックが開催さた直後の日本の新聞には、某医師から「中学生のアスリートを診察する機会が多いが、気になるのが刺青をした中学生の存在である。

 

まだ少数で、指導者や大会主催者がアンダーウェアーやテーピングで隠すように指導しているため騒がれないが、徐々に見かける機会が増えている」との投稿があり、「今なお(刺青は)日本社会において、一般市民に恐怖感や威圧感を与える。本人にその気がなくても相手を威圧するのはスポーツのフェアプレーの精神に反する」と書かれていた。周知の通り日本では温泉には行けない。

 

ところでそのオリンピック開催国ブラジルでは、家庭内暴力から立ち直った女性に刺青をする場合には、NGOの組織から業者に助成金が出るとか。まことに、場所が変われば人の考えもことほど左様に変わるのが興味深い。

 

無事に終わったオリンピックではあったが、何と多くの選手たちの体に刺青がされていたことか!4年後の東京大会で彼らははどんな扱いを受けるのか、日本のオリンピック組織委員会はそこまで考えているだろうか・・・?

 

 

 

 

| - | 10:54 | - | - | - | - |
さあ、夏だ、あの綺麗な町ビクトリアへ行こう!

以下の記事を書いて数日後、テント・シティは約束通り取り払われ、今は鉄柵が張り巡らされている。

 

下の写真は撤去途中のもの。

テントシティ

 

通りを隔てた所にある教会も静寂を取り戻した

テントシティ

 

7月初旬 記:

 

すでにBC州のビクトリア市を訪れたことのある人はお分かりだろうが、この町はとにかく綺麗である。特に夏場は、花々が咲き乱れている場所が多く、ダウンタウンを飾る何百というハンギングプラントが、波にキラキラと輝く海からの陽を受けて咲き乱れる様は、目を見張る美しさだ。

 

とはいえ、ここはBC州の州都。もちろん塵芥(ちりあくた)が全くないなんてそんな浮世離れしたことは言わない。加えて、都会にはかならず付きもののホームレスだってワンサといるのである。

 

そして今そのことが、当市の大変に大きな問題になっており、日々彼らに絡むニュースがマスコミに取り上げられない日はない。彼らはダウンタウンに近い古めかしい州裁判所の建物の裏庭を占領して「テント・シティ」というコミュニティを作っている。その数は常時120130人といわれているが、出入りが激しいため実のところ確実な数は流動的という。

 

しかしそれほどの人数が、一か所に集まりテントを寝ぐらにしているとなれば、トイレの問題を始め、放置される食料に群がるネズミやハエなどの衛生面の処理、たき火の不始末から起こる火事の危険、仲間同士の暴力沙汰、女性の売春、はたまたドラッグ絡みの殺傷事件など枚挙にいとまがないのである。

 

この問題が日々世間を騒がせるようになるまでは、通りの反対側にはアッパークラスの子供たちが通うキリスト教系の私立校があるなど静かな住宅街であった。しかし最近は、環境が悪化することを憂慮して子供を転校させる親もあったり、また近辺の不動産の売買にも暗い影を落としている。

 

夜中にポリスが来てけたたましい騒音が聞こえるとなれば、当然ながら周辺の住民は黙っていない。だがどれほど文句を言おうが、これだけのホームレスを移動させるには、まず行先を決めなければならない。

 

もちろん国、州、地方行政などが協力して低家賃の住いの確保や、医療(特にメンタル関連)に絡む問題解決に力を入れている。州政府からの命令で、8月初旬にはかなりの数が公的住居に移る予定であるが「楽観視はできない」と思う人も多い。

 

近頃周辺は観光バスのルートにもなっており、オープンカー式のバスから写真を撮りまくるツーリストの姿をひんぱんに目にするようになった。

 

「さあ、夏だ、あの綺麗な町ビクトリアへ行こう!」そう思っておいでの方々は、まずは町中のこの現状を是非しっかりと目に留め、さらには、その美しさで北米1、2を争うと言われる郊外のブチャード・ガーデン(Butchart Gardens http://www.butchartgardens.com/)を心行くまでエンジョイ頂きたいと思う。

 

 

 

| - | 10:32 | - | - | - | - |
子供の失踪 

 

何だか随分と昔の事件のように思えるが、まだ一か月も経っていない6月初め、北海道で7歳の男の子(写真)、大和君が一週間行方不明になり大変な捜索が続いた。

 

これはワールドワイドのニュースにもなり、無事助け出された時には、アジアの国々を初めCBCCNNBBCなども「奇跡の生還」としてニュースに取り上げられ大きな話題を呼んだ。

 

救出されてから分かったことは、逃げ込んだのが陸上自衛隊の演習場にある「廠舎(しょうしゃ)」と呼ばれる宿泊施設だったため、雨宿りが出来、置いてあったマットレスにくるまり寝泊まりが可能だったことや、水道水が飲めたことなど、不幸中の幸いが幾つも重なったことで命拾いが出来たのだという。

 

それにしても、こんな年ごろの子供が1週間も食料なしに過ごせたのは、やはり何と言っても幸運だったといえるだろう。

 

両親はこの間の取り調べに対して、日常的な虐待があると取られることを恐れ、ズレのある証言をしたようだ。だが、要は言うことを聞かなかった子供をちょっと脅してやろうと車から降ろし、数分で戻ったところ子供はもうそこにいなかった、ということのなのだ。

 

もちろん親は降ろしたところで待っていると思ったのだろうが、あにはからんや、子供は一人で移動してしまったのだ。

 

この親の行為を正当化することは全く出来ない。だが子育ての経験のある方は分かるだろうが、時には親と言えども子に対し「堪忍の緒が切れる」ことはあるものだ。

 

しかしこれを、欧米のニュースが取り上げると、もちろんそうには違いないのだが、「NEGLECT(放置)」とか「ABUSE(虐待)」と訳されてニュースが飛び交うことになる。

 

もし同じようなことが欧米社会で起こったら、しかるべき機関に子供は即預けられ、民事事件に発展することにもなるだろう。

 

無事に戻った大和君

 

日本でこんなニュースが行きかっている同時期に、カナダでは過去40年間(19702010)に起きた子供の誘拐事件の統計が「カナダ子供援護協会」から発表された。

 

それによると、誘拐後殺害された16歳以下の子供の数は155人に上り、13025の割で女の子の犠牲者が圧倒的に多い。平均年齢は11.6歳で77%が白人、17%が先住民の子供である。

 

国内で犠牲者が一番多いのはBC州で46人に上る。記憶にある人もいるかと思うが、これは1980年代に連続殺人犯Clifford Olson918歳までの11人の子供を殺害したことによるもので、不名誉な州一位になったのだ。第二位はオンタリオの40人、三位はケベックの34人である。

 

一年のうち事件が多発するのは678月の夏季で、金・土の週末に多く、また事件現場は68%が子供の行動範囲内である自宅周辺である。

 

では事件を起こした犯人はと言えば、92%が男性で、その内69%が30歳以下である。殺人犯の77%が性的暴力を目的としており、誘拐後3時間以内に子供を殺害している。

 

次々に示されるこうした数字を見ただけで身震いするものの、日本とて子供の絡む事件は決して少なくない。

 

何はともあれ、大和君の無事な帰還を喜びたい。

 

 

 

 

| - | 14:08 | - | - | - | - |
ビクトリア市初のマリファナ・ラウンジ 〜来春国を挙げての解禁に期待〜

昨秋の連邦選挙選で大勝し、新首相になった自由党のジャスティン・ツゥルドー氏の公約の一つは、マリファナの解禁であった。若い人の大幅な支持を集めたことは言うまでもない。

今でも医者の処方箋さえあれば、例えばテンカン、エイズなどの治療の一環として、薬用マリファナを買えることは広く知られている。

しかし楽しみのための喫煙となると、カナダと言えどもでも未だに違法である。

とは言えタバコと同様に日常的に喫煙している人は多く、「法的には違法」だがその気さえあれば何処ででも容易に手に入るようだ。つまり限りなくグレーの領域で、取締りがあってないようなものと関係者は言う。


マリファナ
ラウンジの入り口のサイン

そんな現状をかんがみて、それでは自由に喫煙できる場所を作ろう、と始めたのが、ビクトリア市のダウンタウン近くにオープンしたマリファナ・ラウンジ「The Green Ceiling」である。すでにバンクバーには3軒、トロントにも同様の場所が幾つかあると言う。

マリファナ
オーナーのアシュレイ・アブラハムさん

ビクトリアのラウンジは4月半ばにオープンしたばかりで、オーナーのアッシュレイ・アブラハムさんはまだ28歳の若い女性。「この辺はコンドが多く、部屋やバルコニーでは吸えない人たちからこんなラウンジを求める声が沢山聞かれたの」とビジネスを始めた動機を語る。

元タイル店だった場所をリースしているというだけあって、サンプルのタイルをはめ込んだ床はきれいに磨き上げられている。

マリファナ
清潔なラウンジ内

客の年齢制限は19歳で、アルコールの販売は一切なしの上、普通のタバコを吸うことはご法度。しかしマリファナの販売はしていないため、自分で持ち込むのが原則で40席のこじんまりした場所でソフトドリンクやコーヒーを片手に、仲間とソーシャルな時間を楽しむのが目的である。

マリファナ
いろいろな規則が書かれている

アブラハムさんは「持っているマリファナを何処で手に入れたかなんて詮索は一切しないわ。だってそれはプライバシーに関わることだからね」と明るく笑う。


週7日営業し、ライブミュージックのコンサートも定期的に開催され、1時間ごとに場所代として5ドルを徴収する。換気扇は年中廻っており空気の入れ替えには怠りない。

マリファナ
明るくて清潔なラウンジ内、向こうには簡易な舞台が設けられライブミュージックが演奏される

「近隣の人々の反応は?」には「今のところとてもポジティブで、問題はないわ。ここは集まってライブの音楽を楽しむ場所で喫茶店みたいなものよ。例えばお酒だって何処で飲んでもいいってわけではなく、決まった場所でしか飲めないでしょ?それと同じコンセプトなの」と言う。

マリファナ
貼られているポスターの一枚

来年春もし法的に承認されれば、公共の場での喫煙も違法ではなくなるのだろうが、日本での取締りが厳しいことはくれぐれも忘れないでおきたいものだ。
 
 




 
| - | 07:44 | - | - | - | - |
カナダ紙幣に初めて女性の肖像画 〜2018年発行の新紙幣シリーズに向けて〜
カナダ紙幣

考えて見るとカナダでは、1935年に登場したエイザベス女王以外に紙幣の肖像画に女性が一人も使われていない。社会で活躍して来た立派な女性たちが多いのに・・・と今更ながら驚かされる。

さてそこに行くとどうだろう!

世界観としては何かと女性の進出が遅れている国との印象がある日本だが、すでに明治
14年(1881年)には神功皇后(じんぐうこうごう)が改造紙幣一円券にとして、また2004年には樋口一葉(5千円札)が女性の肖像画二人目としてちゃんと登場しているのだ。

そんな遅れを取るカナダだが、さすが新政府の要職の半分に女性を起用したトルドー新首相らしく、38日の「国際女性デー」に、2018年に発行される新紙幣に女性の肖像画を起用すると発表。

4月15日を期限に、一般からの推薦を受け付けると語り大いに賞賛された。

この決定は女性の肖像画起用を推進する女性グループに賛同したもの。
火付け役のリーダーはBC州ビクトリア市在住の歴史学者マーナ・フォスターさん。

2011年末からこの運動に力を入れており、すでに73000余人もの書名を集めている。彼女のサイトにはジョーク半分の推薦候補者450人ほどの顔が100忙翳召貿爾泙辰討劼靴瓩あっている。

中には歌手のセリーヌ・ディオン、作家のマーガレット・アットウッド、前カナダ総督ミカエル・ジャンなどなどの生存者までが載っていて笑わせてくれる。


一方カナダ造幣局のサイトには、候補者募集で集まった名前を週ごとに更新し4月上旬現在100余人の名前が並んでいる。(bankofCanada.ca/banknoteable

その中でBC州で特に話題になっているのは以下の4人。

エミリー・カー(Emily Carr19711945):バンクーバー、ビクトリアを中心とした西海岸の自然を描き続けた画家。特にカナダの先住民たちの村々を訪れて朽ちて行く数々のトーテンポールの絵を残しており、晩年には何冊かの随筆も著している。

エリザベス・マッギル(Elizabeth MacGill 19051980:バンクバー生まれで、第二次世界大戦の戦闘機の製作にかかわった航空技師。

ツゥクリト(Tookoolito18381876:イヌイットで北極探検の先駆者。外部からの探検隊の通訳・ガイドとして活躍し、英国、アメリカにも旅をして北極に関する知識を広めた功績で知られる。

モーリー・ブラント(Molly Brant 17361796:先住民モハック族出身で、アメリカの独立戦争時代に英国の最高責任者であったWJohnsonと共に活躍し、二人の間に8人の子をなした。

国の成り立ちを考えれば、先住民出身の女性を選出すべきと思うのは必然だが、カナダを代表する女性画家で、内外に広く知られいるいる点から見ればやはりエミリー・カーを押したいところである。

ただし晩年の表題の写真ではなく少し若かった頃のを、と思う人は多いようだ。


CARR
16歳頃といわれる写真

CARR
一般に知られている晩年の写真





 
| - | 06:20 | - | - | - | - |
ピンピンコロリンは夢の夢?



すでに9年も前に日本で起った事件だが、2007年愛知県で徘徊中に電車にはねられて死亡した認知症の男性(当時91)の家族に、JR東海が振り替え輸送などの損害賠償を求めていた訴訟。

記憶にある方も多いだろうが、今月
1日に最高裁は「遺族に賠償責任はない」との判決を下しJR側の敗訴となった。

自宅で夫を介護していた妻も当時85歳という高齢で、頻繁に耳にする「老々介護」の典型例。妻がちょっと目を離したすきに夫が外出して起こした事件で、日本に老齢の親を残している移住者からは「人事ではない」との声が多く聞かれた。

最近知己を得たビクトリア在住の60代のKさんも、アルツハイマーの母親が日本にいる。飛行距離が短縮されるからと数年前にトロントから当地に引っ越した。年二回の往復旅費、日本での滞在費、不在中に賄いの人に払う費用など等の捻出のため、インターネットの財テクに余念がない。

よく耳にするのは、日常的に面倒を見ることが出来ない分、ある程度長期滞在をすると親の病状が急激に快復する。だが子供が帰ってしまえば元の木阿弥で、親は寂しさが戻り、子もまた身を切られるように辛いと聞く。

もちろん認知症患者は日本人ばかりではなく、BC州にも7万人ほど類似の患者がいる。2月末のある日、ビクトリア市で「A Breakfast to Remember」と題した今年で3回目になるセミナーが、BC州アルツハイマー協会の主催で開催された。

カナダでの同患者は痴呆症全体の2/3を占めるが、シニアばかりではなく、4050代でも起る若年アルツハイマーは職場で大きな問題になっている。

日本ほど家族に頼る慣習は西欧諸国にはないものの、それだけに、周辺の人々の病気への理解、教育、加えてネットワーク作りが重要なことをセミナーでも取り上げられた。

すでに知れ渡っている情報ではあるが、発病には環境因子が関係しているため、定期的な運動は症状の発症や進行を遅らせるのに大いに役立つ。巷に流布されている遺伝説は5〜7%位の確率しかないものの、やはり親や兄弟が罹患している人の場合はそうでない人よりは少し高いようだ。


またある研究では、毎日3.2キロ歩く人と0.4キロ以下しか歩かない人と比べると、運動量が少ない人はアルツハイマーの発症率が1.8倍ほど高かったとか。

長生きは結構なことなのだが、その日まで元気に生活し、ある日「ピンピンコロリン」と逝けるのは、非常に運のいい一握りの人にのみかなえられる夢と思った方がよいのかもしれない。



 
| - | 08:48 | - | - | - | - |
世界初のトランスジェンダー学 〜バンクバー・アイランドのビクトリア大学(Uvic)で開講〜


世界で初のトランスジェンダー(生誕時の性と心の性の不一致)学の研究講座がビクトリア大学で開講されることになり話題を呼んでいる。

社会学部のAaronDevor教授がトップに就任し、世界中のトランスジェンダー(以下トランス)に関する研究者や当事者たちと連携を持ちながら、ヘルスケア、貧困・差別・自殺関連などの諸問題を研究対象にする。

向こう5年間の運営資金は、この分野に関する数々のリサーチをサポートしているタワニ(Tawani)基金から$1ミリオンUSDが出資される。

創立者の
Jennifer Prizker氏は億万長者で自身もトランスであるが「社会で差別や偏見に非常に苦しめられている人々の助けになることを期待する」とコメント。加えて研究講座には同基金以外からも1ミリオンUSDの寄付が予定されている。

教授自身もトランスであるが、産まれた時のSEXに違和感を感じる人は200人に1人と予測し、彼らを「通常のトランスジェンダー」と「ジェンダーに従わないジェンダー」に分類している。

前者は手術で性転換をした人であるが、後者は数え切れないほど細分化されていて、外見からのみ判断される性分類に入らず、また押し込めれらることに違和感を感じる人々で、個々によってケースが違う。

州・連邦政府でも単にジェンダーで判断するか、自己証言に基ずくかなどの基本的判断はまだ決定されていない。

教授は「
BC 州と連邦政府以外は、ジェンダーに関してある程度公文化されてはいるが、国全体としてポリシーや法律を作成するまでには至っていない」という。

最重要なことは、日々の生活の中で人々の認識を変えることだが、最近の変化や向上には目を見張るものがある」とし「特にこの数年メディアの態度もポジティブで、人々も例えば精神病だとか悪魔に取り付かれている、と言ったネガティブな考えは少なくなり社会的に受け入れられることが多くなった」と言う。

教授は、過去30年ほど国際・性リサーチアカデミーのメンバーで世界のエキスパートたちと共にリサーチを重ねており、特にこの分野への研究の重要性をしっかりと見極めているUvicの態度や協力に深く感謝している。

校内にあるトランス資料館は、教授を中心に数年の準備期間を経て
2012年にを立ち上げたもので館長としても活躍している。

vicにはジェンダーに固執しない「中立トイレ」があり、またトランスの人々のセンシティブな面を把握し改善に努めることに協力を惜しまない。


大学では 関連のコンフェレンス“Moving Trans History Forward Conference2016”( 3/17-20)を企画しており、年初頭より準備に忙しい。http://www.uvic.ca/mthf2016/index.php



 
| - | 19:44 | - | - | - | - |
夫婦別姓問題

別姓夫婦


12月半ば日本では、長い間懸案だった夫婦別姓問題に
ついて最高裁が「民法の夫婦同姓義務は憲法違反ではな
い」との判決を下した。

これによって、選択的夫婦別姓制度導入の可能性は完全
に退けられた。


興味深いのは、15人いる最高裁裁判官のうち合憲とした
のは
10人で全員が男性。違憲と主張した5人のうち3人は
女性裁判官だったことだ。


訴えた原告の5人は、戦後に民法改正があった時に残った
明治以来の規定がいまだにあるのは憲法の「法の下の平
等」に反するとし、「国会が長期にわたって法改正を怠
ったことで(種々の理由で)精神的苦痛を受けた」と
主張していたのだ。


日本の法務省が選択的夫婦別姓制度の導入を答申したの
は今から
20年前の1996年。2009年の民主党政権では
千葉景子法務大臣が法改正に力を入れた過去はあるが、
現政権での議論は一切なく立ち消えた。


「女性の社会進出を後押しする」などと言いながら、
安倍政権からのサポートはなく今回の最高裁の決定で、
おそらく今後もその動きを見ることは期待薄だろう。

外圧にはとみに弱い日本だが、これはその種の懸案では
ないことを思えば先は見えない。


ましてや、壇上に立つ女性議員に「早く結婚しろ!」
「(子供を)産めないのか!」などと野次を飛ばす
おじさん政治家にとっては歯牙にもかけない問題だ
ろう。


世界の先進国を見れば、旧姓をそのまま使うことや、
旧姓と結婚相手の姓をつなげた姓を使うことなどは当
たり前の国が多い中で、日本の旧態依然とした最高裁
の判断には唖然とするばかりである。


とは言え、某民間調査によると今は企業の60%以上が
旧姓を使うことを認めていると言う。

しかしこれによって、旧姓と戸籍上の姓を使い分け
なければならないという煩わしさが解決したわけで
は全くないのだ。


だが結婚した夫婦の96%が夫の姓を名乗る日本では、
男性にとって氏の変更によって受けるいわゆる「喪失
感」などは考えも及ばないであろうし、当事者意識が
薄いことは否めない。


言うまでもなくカナダでは選択の自由が保障されて
おり、自分の意思で氏が選べる。

この国で特に興味深いのは東部のケベック州では、
結婚しても男女共に特別な理由がない限り出生時の
姓を変えることは法律上認められていないことである。
(英文参照↓)

理由の一つはお役所の無駄な仕事を減らすことに
あるという。

つまり、結婚して氏を変え、離婚して元に戻り、再婚
してまた氏を変え・・・これでは役所の仕事は増える
一方だからとか。
また何より男女不平等を女性たちが黙認する筈はない。

 
西海岸でも多くの国際結婚をした日本女性に会うが、
旧姓をそのまま使う人や旧姓と夫の姓とを併せる人が
目立つ。

だがカナダでは承認されても日本の法務省への登録
は又別問題でややこし限りである。

 
 

http://www.justice.gouv.qc.ca/english/
publications/generale/maria-a.htm#names


Spouses' names
Both spouses keep their birth names after
marriageand continue to exercise their civil
rights under thatname, i.e. they must use
their birth name in contracts,on credit cards,
on their driver’s licence, etc.


This rule applies to all spouses domiciled in
Québec,even if they were married outside
Québec.


However, women married before April 2,
1981 whowere already using their husband’s
surname beforethat date may continue to
exercise their civil rightsunder their married
name.




 
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